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自然の美
2006年9月から、ボランティア感覚で 小学生に書を使った作品制作の講師を始めました。
内容は、普通の書道塾とは違います。 半紙に練習してうまくなることは目標にしていません。 心がけていることは「書に親しむ」ことです。
今までに私が習得した技法を駆使して、 今までのいわゆる「書道塾」ではできなかったことを 補完するような多彩な内容を展開できればと思っています。
第1回は「ハンカチに書道でデザインしよう」という内容でした。 ハンカチ(スカーフくらいの大きさ)に、3原色(赤・黄・青)に白と黒を加えた 5色の特殊な染料を使って、自由に書くというものでした。
生徒は小学1年生から6年生まで集まりましたが、 子ども達が考えているイメージは多彩です。
その中に、「秋桜」と書いた5年生の子がいました。 その子は、ピンクで「秋桜」を書きたいと意気込んでいました。
赤と白の染料を混ぜてピンクを作ってあげましたが、 「この色は違う!」と、なかなか承知しません。 2色の染料を渡して「自分の好きな色を作っていいよ」と言ったところ、 素晴らしいコスモス色を調合しました。
その子は草原を思わせる薄緑色のハンカチに、コスモス色で 優しい雰囲気の文字で「秋桜」と書きました。
書きあがったハンカチを見て、だいたいこんな感じという姿勢ではなく、
本物の自然の色彩や美しさのこだわり忘れていたことに気付きました。
春になればレンゲが咲き、夏になれば青い海が輝き、 秋になれば黄金の穂が実り、冬になれば雪が降る、 自然は季節によってそれぞれの色を見せます。
昨今では「癒し」や「スローライフ」などが流行しました。 日々感じる四季の感覚が鈍り、毎日の忙しさに追われた結果が このような流行を生み出すのではないかと思います。
日々の生活の中で自然を観賞し、四季の移り変わりを感じながら 生活している方々が一番幸せなのかもしれません。
小学生とふれあって、自然の中の美意識を研ぎ澄ます大切さに気付きました。
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