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文房四宝について
文房四宝(ぶんぼうしほう)とは、筆・硯・紙・墨のことです。
作品を制作するには、毛氈(下敷き)、文鎮、印なども欠かせません。
筆は中国産と日本産のものを所有しています。
馬、羊(山羊)、いたち、兎など、いろいろな動物の毛があります。
硯は中国産と日本産のものを所有しています。
普段は中国の端渓硯などの硯を主に使っていますが、
愛知県の奥三河で産出される金鳳石などの日本の硯を使うこともあります。
紙は中国産や台湾産、日本産のものを使用しています。
漢字作品には、中国産や台湾産の、画仙紙という種類の紙、
仮名作品には、日本産の和紙を使うことが多いです。
墨は中国産と日本産のものを所有しています。
それぞれの墨によって線の質感や色味が違いますので、
紙、筆、硯との相性や、作品の雰囲気によって使い分けています。
印は作品の完成を示すために捺します。
印のことをハンコとは言いません。
「印(いん)」あるいは「雅印(がいん)」と呼ぶといいと思います。
作品によって大小さまざまな印を使い分けています。
姓名が彫ってある印を「姓名印(せいめいいん)」と呼び、
雅号(ペンネーム)が彫ってある印を「雅号印(がごういん)」と呼びます。
作品の署名の部分に捺す印、あるいは署名代わりに捺す印を、
「落款印(らっかんいん)」と呼びます。
落款印は、姓名印や雅号印を捺します。
作品の右上(文字の書き始めの右側あたり)に長方形の印を捺すことがあります。
これを「引首印」と呼びます。関防印(かんぼういん)などとと呼ぶ人もいます。
引首印は、吉語などが彫ってあります。
作品の余白の適宜な場所に、「遊印(ゆういん)」といって、
吉語などを彫ったものを、余白部分のアクセントに捺す人もいます。
また、作品の右下の隅のあたりの余白に印を捺すことがあり、
これを「押脚印(おうきゃくいん)」といいます。
印泥(朱肉)は、銘柄によって同じような朱色でも微妙に色味の差があります。
明るい朱色や、渋い赤色など、好みによって使い分けるといいと思います。
書道関係の書籍は日本版と中国版のものを所有しています。
刻字を彫るためのノミや彫刻刀、篆刻を彫るための印刀などは、
手頃で使いやすいものを選んで使うといいと思います。
書作品を制作するには、書籍で言葉を調べ、
文字の形を考えて、構成(文字の配置、紙面のデザイン)を練り、
数々の用具の中から作品のイメージに最適なものを選びます。
<余談>
落款(らっかん)とは落成款識の略で、書き上げた作品に署名し捺印することです。
最近、印(印の石そのもの)を指して落款ということがあるようですが、
落款の本来の意味は署名と捺印のことです。
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